県癌登録資料の解析(日乳癌検診学会誌,3:237-245,1994)ならびに老健法 |
| 検診実績の分析を通じて、乳癌および検診の実情を追求した。癌登録乳癌の92.4%が症状を自覚しており、未だこの自覚が遅れて癌が進展し生存率を低めている集団があるのを確認した(高齢者、無職者、町村部居住者)。検診によってdown-staging効果は得られていたが、地域の死亡率低下に寄与し得るには至っていない。低カバー率・視触診法の現況の中でより有効な検診にするための方策を検討した。 |
| 1) |
適切な対象に焦点を合わせ実施する:先の低生存率群、特に家庭婦人に手厚く。年齢階層では、30歳代は低罹患率のため検出効率は低くなり、また70歳以上は他病死率が高く効用は低い。 |
| 2) |
要精検の基準を見直し、画像診断併用の機会として拡大する:検診精検率は地区によって差があった。高率地区(6.92%)と低率地区(3.25%)と二分して比較した。40歳代は理学的所見が得難く他階層よりも高くなるが、さらに増率し10%程度まで高めると癌検出率も上がり、触知不能癌検出にもつながり得ると示唆された。 |
| 3) |
生物学的特性への配慮:登録癌 n0症例の5年生存率は、54歳迄群は55〜69歳群よりも低い傾向を示した(92.8%vs97.8%)。特にこの年代はSubclinical
stage検出し得るよう配慮が求めたれる。 |
| 検診問題は多面的であり。経済効率のみでなく、腫瘤の生物学的悪性度や社会的要因など、より広い観点での討議が望まれる。
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