最近MR-マンモグラフィ(MRM)の有用性が再評価されており、当院でも積極的に試みている。MRMの撮像は矢状断および胸骨に平行な冠状断の斜位のT1強調画像(スピンエコー法、SE法)で行い、腫瘍の拡がりだけでなく、腋窩リンパ節、胸骨傍リンパ節の情報を得ている。MRMには乳腺全体の検査ができるwhole
breast study と既知の腫瘍に絞って検査するlocalized dynamic study がるが、この2つの方法を同時に行うことが困難であるため、key
hole imaging法というユニークな方法を用いることにより、前者に後者の要素をある程度付加して、両立することに成功している。撮影は腹臥位で、自作した胸壁固定台を用い、3D−spoiled
gradient echo (T1 FFE)法によって高い空間分解能と優れたT1コントラストを得ている。さらに、SPIR法(脂肪制御法)、MTC,Gd-DPTA造影により、さらに優れたコントラストを得ている。矢状断像は造影前、造影後(early)、造影後(delay)、およびサブトラクション(early、delay)の5種類の画像を作成し、これに冠状断像(造影後)を加え、全部で6種類の画像で検討している。また、手術方法決定に役立たせる目的で、これらの最大値投影法(MIP)の画像も作成している。以上の方法により、良悪性の診断、腫瘍の進展範囲の判定、多発腫瘍の診断、進行乳癌の術前化学療法の有効性の判定などに有効な結果を得ている。しかし背景乳腺が豊富な小葉や著明な腺症を含んでいる場合、造影しても乳癌組織と乳腺組織の境界が不明瞭であることがあり、今後の課題である。
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