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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 原  著

乳癌に対するマンモグラフィと超音波診断の診断能の比較検討

小池 綏男 1)

寺井 直樹 1)

若林  透 1)

土屋 眞一 2)

長野県がん検診センター・検診部 1)
長野県がん検診センター・病理部 2)


 昭和58年10月から平成5年12月までに長野県がん検診センターの乳腺外来で乳癌と診断し、他施設に紹介して手術が行われ、病理組織学的に乳癌が確認された症例中、最終診察時にマンモグラフィ(MMG)と超音波検査(US)を施行した448例を対象とした。両検査は(異常なし)からX(悪性確定)までの間を5段階に分けた判定基準を用いて診断し、その診断能を臨床的および病理組織学的な面から比較検討した。さらに集検に導入すべき補助診断法に関しても考察を加えた。

1)

USの悪性(b)診断率は71.9%とMMGの60.9%より有意に高かった。

2)

触診で乳癌を疑った症例の悪性診断率はUSでは83.3%とMMGの73.7%より有意に高かった。乳腺症と診断した症例の悪性診断率もUSの方がMMGより高かった。

3)

触診と組み合わせた誤陰性率はMMGの方がUSより高い傾向がみられた。

4)

腫瘤を触知しない症例ではMMGの方が悪性診断率が高い傾向がみられたが、5.0cm以下の腫瘤を触知した症例ではUSの方が悪性診断率が高かった。

5)

癌型の割面肉眼分類、癌浸潤の波及程度、組織型および肥満度からも検討した。

以上の結果、USの方がMMGより診断能が高い傾向がみられた。したがって、集検に導入するべき補助診断法の選考に当たってはUSも考慮すべきであると考える。


Key words : 乳癌、マンモグラフィ、超音波検査、診断能、集団検診

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