検診の目標は癌を早期に微小なうちに発見することであり、MMGが有用となる。病理学的にみた乳癌の自然史は、腫瘤非触知でMMGの微細石灰化で発見される究極の微小癌でも20年の間にはすべて顕在癌になることを示唆している。ただ微細石灰化を指標にした楔状切除生検での癌の割合は約30%であり、残りの70%の人に対しては過大な外科的侵襲を加えることになる。一方、病理から見ると楔状切除生検の診断手順の普及が望まれる。さらに、そのようにして発見される病変は組織学的に良悪性の識別の最も難しい乳頭状病変であり、病変が微小であることから、「正しい病理組織診断」が行われることが必要不可欠となる。
癌研での1992〜1993年の2年間に病期Vの進行乳癌114例について診断が遅れた原因を調査すると、12症例(11%)は前医で良性といわれた医療側の責任であり、そのうち7例が検診で見逃されていた点は反省すべきである。腫瘤径2cm以下の10年生存率は90%であることから、すべての乳癌患者が2cm以下で治療されると1年間に4,000人が救命されることになり、検診の最大効果は現在のところ自己検診の啓蒙にあるように思われる。
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