当科で診断した非触知乳癌は87例、そのうちマンモグラフィ(MMG)で微細石灰化像を有する症例は35例であった。それらの診断経緯を報告し、非触知石灰化病変の診断における超音波検査(US)の有用性について述べる。35例中12例はMMG撮影前に施行したwhole
breast scanning(WBS)で低エコー領域が抽出された。23例はWBSで異常所見は認めなかったが、MMGで微細石灰化像が検出された後、石灰化が推定される付近の入念なUS(intensive
scanning)で7例に微小な低エコー領域が検出された。すなわち35例中19例(54%)でUSにより病変部が低エコー領域として抽出されたことになる。そのうち高エコースポットとして石灰化像が抽出されたのは3例のみであった。
US抽出例は、USガイド穿刺吸引細胞診を施行したが、結果はClass b以上16例、 a 2例、 1 例であり、84%の症例が効率よく乳癌と診断された。US抽出例は浸潤性乳管癌13例、浸潤性小葉癌1例、comedo型非浸潤性乳管癌3例、non-comedo型非浸潤性乳管癌2例であった。一方、US非描出例は浸潤性乳管癌2例、粘液癌1例、non-comedo型非浸潤性乳管癌13例であり、US描出例と比較して悪性度は低かった。非触知石灰化病変の診断においてWBS,intensive
scanning,USガイド穿刺吸引細胞診を活用することで、悪性度の高い乳癌を効率よく診断することが可能であった。
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