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――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――シンポジウム

微細石灰化像への対応(6)

スクリーニングマンモグラフィ上の石灰化への対応
―診断精度の向上をめざして―

大貫 幸二 1,2)

大内 憲明 1,2)

吉田 弘一 2)

木村 道夫 2)

大内 明夫 2)

椎葉 健一 2)

菅原  暢 2)

松野 正紀 2)

里見  進1,2)

東北大学医学部第2外科1)
宮城県対がん協会2)


 乳癌検診にマンモグラフィを導入するにあたっては、石灰化への適切な対応が求められている。今回われわれは、マンモグラフィを用いた乳癌検診の検診精度を高めるため、マンモグラフィ上の石灰化像について検討を加えた。
 対象は宮城県対がん協会で併用検診を受けた50歳以上の女性11,268名と東北大学第2外科の初発乳癌症例305例である。併用検診の要精検率は4.7%、感度95%であったのに対し、併用検診中のマンモグラフィのみでは、要精検率1.8%、感度70%であった。マンモグラフィの要精検者199名のうち石灰化で要精検とされたのは57名であり、そのうち4名に乳癌が発見された。その57例をACRのBI−RADS TM のType of calcificationsに沿って読影し直すと、典型的良性石灰化が33例あった。乳癌4例のマンモグラフィを見直すと、すべて腫瘍陰影を伴っていた。初発乳癌症例305例を、A群:腫瘍陰影なし・悪性石灰化なし、B群:腫瘍陰影なし・悪性石化あり、C群:腫瘍陰影あり・悪性石灰化なし、D群:腫瘍陰影あり・悪性石灰化あり、の4群に分類すると、B群の10年生存率は100%であった。腫瘍陰影のないA、B群は腫瘍陰影のあるC、D群に比べ、有為に予後が良かった。
 以上より、スクリーニングマンモグラフィ上の石灰化に対しては、適切な読影基準に基づいて読影するべきであり、腫瘍陰影を伴わない石灰化は悪性の可能性が低く、悪性であってもその予後は良好であることを念頭に置くことによって、不必要な精密検査や生検を避けることができると思われた。


Key words : 乳癌検診、マンモグラフィ、石灰化

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