乳癌検診の課題は、早期乳癌を発見することである。現在、乳癌検診は視触診および分泌細胞診を行っている。1989年〜95年までに乳頭分泌細胞診385例を経験し、そのうち病理組織学的に検討できた84例について検討したので報告する。乳癌症例は、Class 、 58例中8例(13.8%),Class 13例中4例(30.8%),Class 11例中11例(100%)であった。これらの分泌細胞診の診断能は、sensitivity
66.7%、specificity 83.1% accuracy 78.3%であった。また、同時に行った乳頭分泌に対する潜血反応の診断能は、sensitivity
100%,specificity 44.8%, accuracyは68.3%であった。また、84例中24例が乳癌症例で、T0症例を5例認め、これらは分泌細胞診全例陽性であった。乳汁分泌を主訴に来院し、視触診、超音波、マンモグラフィに精査にて発見できた症例が19例あった。乳癌検診において視触診が中心である現在、それの簡便な補助的診断として分泌細胞診は、正診率は劣るものの乳汁分泌を契機として発見できるT0症例を引き上げるには重要な方法と考える。
|