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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 原  著

乳癌集検で乳頭分泌を認めた症例に対する潜血検査の試み

小池 綏男 1)

寺井 直樹 1)

中村  明2 )

長野県がん検診センター・検診部 1)
長野県成人病予防協会 2)


 長野県では視・触診に超音波検査を併用した乳癌集検を1981年1月から開始した。さらに1994年4月からは乳頭分泌を認めた症例に対して潜血検査を導入した。今回は、1994年度と1995年度の集検受診者約91,000人中で乳頭分泌を認めた1,289人(1.4%)を対象とした。うち1,135人(88.1%)に潜血検査を施行した。404人(35.6%)が要精検とされ、374人(92.6%)が精検を受診した。精検受診者の精検診断は乳癌が4例(1.1%)、乳管内乳頭腫が5例(1.3%)、乳腺症が147例(39.3%)、その他が57例(15.2%)、異常なしが161例(43.0%)であった。分泌液の性状から乳癌の頻度をみると、血性群21例中では2例(9.5%)、漿性群137例中では1例(0.7%)であった。乳性群106例中には癌はなかった。潜血反応からみると、陽性群228例中では4例(1.7%)が乳癌で、疑陽性群73例および陰性群73例には乳癌はなかった。発見乳癌4例中1例がT0乳癌であった。
 以上のように、乳癌集検に潜血検査を導入したことにより乳頭分泌を認めた群の要精検者を少なくすることができ、また、発見乳癌の潜血反応が全例陽性であったことから、潜血検査導入の有用性が示唆された。


Key words : 乳癌、集団検診、乳頭異常分泌、潜血反応

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