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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 原  著

乳腺平均吸収線量算出のためのモンテカルロ計算

藤崎 達也 1)

熊谷 曜子 2)

齋藤 秀敏 3)

日本大学大学院理工学研究科 1)
日本大学理工学部 2)
東京都立医療技術短期大学 3)


 乳房を構成する組織のうち腺組織は放射線感受性が高く、高い発癌リスクを有している。このため、腺組織の平均吸収線量が乳房撮影のリスク評価に最も適している。乳腺平均吸収線量を直接測定することは不可能であるため、従来、管電圧と半価層の2つのパラメータによって決定される変換係数によって乳腺平均吸収線量を算出していた。しかし、急激に線量が低下する乳房撮影において、管電圧と半価層が同じであっても乳房内の深部
線量に差が認められることがある。
 われわれは、高精度で乳房撮影時の乳腺平均吸収線量を評価することを目的に、乳房撮影装置が発生するX線エネルギースペクトルを実施し、フルエンス当たりの照射線量を計算した。さらに、実測したX線エネルギースペクトルを実測し、フルエンス当たりの照射線量を計算した。さらに、実測したX線エネルギースペクトルデータを使用し、モンテカルロ法により、半楕円柱形状の乳房モデルに光子1個が入射した場合の乳腺平均吸収線量を計算し、フルエンス当たりの照射線量との比から変換係数を算出した。この変換係数と、適度な画像濃度を得る空中での照射線量を測定することによって乳腺平均吸収線量を高精度に求められる。
 乳腺平均吸収線量を求めるための変換係数は乳房撮影装置のX線エネルギースペクトルを使用して算出する必要があり、X線質を表わす方法として管電圧と半価層だけを使用することでは不十分であることが示唆された。


Key words : 乳房撮影、線量測定、X線エネルギースペクトル、乳腺平均吸収線量、 モンテカルロ法

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