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――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――シンポジウム

乳癌検診システムのこれからの展開(2)

マンモグラフィによる乳癌検診を実施するにあたっての実態調査
―厚生省班研究報告―

大内 憲明 1)

遠藤登喜子2)

東田 善治 3)

堀田 勝平 4)

今村 惠子 5)

舘野 之男 6)

飯沼  武 7)

東北大学医学部第2外科 1)
国立名古屋病院放射線科 2)
熊本大学医療技術短期大学部 3)
愛知県総合保健センター 4)
聖マリアンナ医科大学放射線科 5)
放射線医学総合研究所 6)
埼玉工業大学基礎工学 7)


 本研究では、わが国において乳癌検診にマンモグラフィを導入するにあたってのマンモグラフィの設置状況ならびに品質管理の実態、読影可能または読影に協力できる医師数などの実態を調査し、併せて放射線被曝リスク等について調査した。
 調査の結果、

1)

乳房撮影装置は全国2,380施設に備えられていた。うち104施設について乳房撮影における画質・線量の実態調査を実施した結果、乳房撮影用増感紙−フィルム特性の感度は従来より約2倍高くなっており、従来に比べて被爆線量の大幅な軽減が期待できることが判明した。今後は、品質を保証するため撮影の標準化を行い、精度管理のシステムを構築することが必要である。

2)

撮影技術に関しては、技術講習会を全国的に展開しており、その成果が現れている。技師数は充足しているが、撮影技術、品質管理についての教育が必要である。

3)

マンモグラフィ読影医師に関するアンケート調査では、全国で2,576名の医師がマンモグラフィ読影に協力可能であり、これをマンモグラフィ検診のガイドラインに沿って50歳以上で隔年検診、受診率30%とした場合、医師1人当たりの受診者数は全国平均で920名/年(医師2人で読影の場合は1,841名)と算出された。

4)

医師の診断精度を高めるための教育システムが急務であるが、今回実施した講習会と読影テストのROC解析の結果により、短期間で診断精度の向上が得られ、効果的な教育プログラムが具体化してきた。

5)

リスク・ベネフィット分析では、検診により期待できる効果に比して、被爆リスクがずっと低いことが示された。今後は検診者の多様性を考慮し、インフォームドコンセントを実施することが望ましい。

 以上より、マンモグラフィを導入した乳癌検診が現実的に実施可能であることが明らかとなってきた。


Key words :乳癌検診,マンモグラフィ,精度管理,実態調査

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