近年本邦にて増加傾向にある乳腺浸潤性小葉癌の超音波所見を病理組織像と対比し、検討した。1990年1月から1998年6月までに当院において組織診断の確定した浸潤性小葉癌53症例55乳房のうち、術前に超音波にて異常を指摘できなかった1乳房と同側乳房内に乳管癌を重複した6乳房および小葉癌亜型15乳房を除いた、古典的な小葉癌33乳房を対象とした。
超音波所見は、病変の辺縁、境界、後方エコー、縦横比、境界エコー、引き込み像の6項目に関し再検討し、33乳房全例において病理組織像との対比を行った。小葉癌の超音波所見は、辺縁は粗雑で境界は不明瞭、後方エコーは減弱するか欠損し、縦横比は比較的小さく、境界エコーおよび引き込み像はあまりない傾向にあった。以上の超音波所見は、病理組織像との対比において、腫瘍の浸潤性の発育と間質反応の乏しさを反映していると思われた。
小葉癌は発育形態に特徴があり、超音波所見もそれを裏付ける結果であった。
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