乳癌症例における視触診、マンモグラフィ(MMG)、超音波検査(US)、それぞれの感度と組合せによる検出率の向上を年齢層別に比較することにより、40歳代の乳癌検診に有用なモダリティを検討した。最近5年間に同一の診断プロセスを経て乳癌と診断された30歳以上60歳未満の原発乳癌患者173例を解析対象とした。診断時年齢が30〜39歳をA群(n=20)、40〜49歳をB群(n=84)、50〜59歳をC群(n=69)とし、3群に分けた。各種診断法の判定基準は悪性、悪性疑い、良性、異常なしの4段階とし、悪性と疑い例を陽性とした。
3群間のT因子、Stage、組織型分布に差はなかった。A、B、C群それぞれの診断感度は視触診では85%、87%、88%、MMGでは85%、69%、88%であったが、異常所見なしがA群15%、C群4%に比べB群では25%と高率であった。一方、USの感度は94%、91%、92%とすべての年齢層でMMGに優り、3群間で差はみられなかった。組合せによる検出率は視触診+MMG(91%)よりも視触診+US(96%)が高率で、A群、B群でUS併用による向上がみられた。また、視触診診断が良性例のMMG検出率は32%と低率であるのに対し、USでは65%であった。年齢層別にみるとMMGの併用効果はC群で高く、A、B群ではMMGよりもUSの併用効果が高かった。この傾向は触診腫瘤径2.5cm以下に限っても同様であった。50歳代乳癌ではMMGが検出に有効であったが、40歳代乳癌は30歳代、50歳代と比べるとMMGの感度が低く、USが検出率に優っていた。
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