若年乳癌について妊娠分娩歴別に分類し、検討した。1960〜90年に癌研乳腺外科で手術を施行した原発性乳癌のうち35歳以下の641例を対象とした。これらを妊娠中・分娩後1年以内をA群(49例、8%)、1〜3年をB群(106例、17%)、3年以降をC群(268例、43%)、分娩歴なしD群(198例、32%)の4群に分け、臨床病理学的検討を行った。術前病期Tis〜Uの割合はA群71%、B群82%、C群89%、D群87%とA群に早期例が有意に少なかった。病理学的リンパ節転移陽性はA群62%、B群58%、C群51%、D群43%であり、分娩後年数が短いものほど転移陽性率が高かった。術前病期Uまでの5年健存率はA群66%、B群79%、C群79%、D群84%、10年健存率はA群66%、B群72%、C群67%、D群81%であり、A群が有意に不良であり、またD群はすべての群の中で最も予後良好であった。免疫染色によるER陽性率はA群50%、B群56%、C群72%、D群52%であり、分娩既往群では分娩後期間が長くなるに従い陽性率が高かった。以上より、分娩既往群は非分娩群にくらべ予後不良であった。また、分娩既往群の中でも妊娠中もしくは分娩後1年未満のものは、それ以降のものに比べ予後不良であった。
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