1988年1月から1999年9月までに東北公済病院で治療を行った原発乳癌は1,154例で、このうち妊娠授乳期乳癌(PABC)は17例で全体の1.5%とそれほど高い頻度ではなかったが、42歳以下の225例に対しては7.5%と高い割合を占めていた。この42歳以下の非PABC症例を対照として検討した。
触診、マンモグラフィ、超音波はPABC群が非PABC群に較べて高い正診率を示した。腫瘤の大きさ(T)、臨床病期、リンパ節転移の頻度もPABC群で進行した例が多かった。病脳期間を見ると、PABC群では3ヵ月以上の症例が約60%であり、乳癌と診断される時期の遅れが進行癌の多い原因の1つと考えられた。累積生存率、健存率はともに有意にPABC群が低く、再発例では全例が3年以内に死亡しているのが特徴的であった。その中でリンパ節転移のない症例にはほとんど再発したものではなく、早期例の予後は良好なことから、触診だけではなく、マンモグラフィや超音波などの補助診断を積極的に行うことで、早期乳癌発見につとめ、早期治療を行うことで予後の改善が期待できるものと思われた。
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