―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 原 著
マンモグラフィにおける乳腺実質量評価の一致率に関する検討
宮崎 由美 1,4)
岩瀬 拓士 1)
岩田 広治 1)
武藤 直子 1)
中嶋 英治 1)
堀田 勝平 2)
遠藤登喜子 3)
愛知県がんセンター乳腺外科 1) 同放射線診断部 2) 国立名古屋病院放射線科 3) 古川民主病院外科 4)
マンモグラフィにおける乳腺実質量の評価について、現在用いられている基準における評価の一致率がどの程度かを把握し、基準の表現を具体化・定量化することで、この一致率を向上させることが可能かどうか検討を行った。まず、悪性所見のない100例のマンモグラフィ(MLO一方向、左右1枚ずつ)について、乳腺実質量の評価を4段階にて行った。評価の基準は、A群:マンモグラフィガイドラインにおける基準(基準T)、B群:この基準を客観的に表現できるように考慮した当院における基準(基準U)、とし、それぞれにおいて評価者内・評価者間一致率を比較・検討した。評価者内一致率はA群平均73.7%、B群平均85.6%であった。評価者間一致率はKraemerのκ係数を用いると、A群κ=0.387、B群κ=0.558であり、どちらもB群の一致率の方が高値を示した。またC群:基準で評価を行った後、基準Uを説明し、この基準で再度乳腺実質量評価を行った群における評価者間一致率を求めたところ、基準ではκ=0.334、基準ではκ=0.451であり、具体的な基準を示すことにより評価者間の一致率が改善した。乳腺実質濃度の評価について具体的な基準を定めることで、評価のばらつきをある程度押さえられる可能性が示唆された。
Key words : マンモグラフィ、乳腺含有量一致率