マンモグラムによる診断においては、乳房の構成ならびに画像の写真濃度が病変部検出にとり重要な因子である。本研究では、臨床画像について写真濃度パターンの客観的評価方法を開発し、視覚的なWolfe分類と比較検討した。
対象は1999年に当病院乳腺外科外来を受診した患者44名のマンモグラム79画像(MLO方向)で、Wolfe分類ではN1、P1、P2、DYがそれぞれ4、23、32、20画像であった。また、視触診、超音波検査にて腫瘤が検出されたが、マンモグラムにて腫瘤の認識が困難であった19症例(年齢32〜49歳)である。解析ではマンモグラムをデジタル化し、画素値のヒストグラム解析を行った。ヒストグラムから、濃度1.0以下(W)、1.0〜1.4(M)、1.4以上(D)の3成分が乳房全体に占める割合を算出した。写真濃度のどの成分がWolfe分類に影響するかを相関比でみると、D成分について0.53、W成分について0.22であり、視覚的な分類では写真濃度が高い領域の割合に着目する傾向であった。また、腫瘤の認識が困難であったマンモグラムでは、3例にてW成分は乳房内には存在せず、5例について10%以下で、必ずしも乳房全体が写真濃度が低い成分に占められているとは限らなかった。今後、多くの症例を対象に「マンモグラム診断に適しない画像」の写真濃度からみた特徴を明確
にする必要があると考える。
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