1994年から2001年までの期間で,乳頭異常分泌が癌発見の契機となり,明らかな腫瘤性病変を除く59例(発見乳癌中9.1%)を対象に,分泌液細胞診,乳管造影,乳管内視鏡,乳管内生検および乳管内擦過・洗浄細胞診の診断能とその役割について検討した。
初回の直接塗抹細胞診の感度は,乳癌の疑いを陽性とすると27.1%,蓄乳法では28.6%であった。経過観察例での最終成績で判定すると,それぞれ33.9%と39.3%であった。乳管造影の異常所見出現率は85.5%で,乳管内視鏡での病変部検出率は72.7%であった。乳管内視鏡観察下乳管内生検は18例に対して施行され,乳癌と診断されたのは7例(38.9%)で,疑陽性を含めた癌の検出率は66.7%であった。
以上から,乳管内進展乳頭側先進部の適格な組織診断は困難であり,これらの症例においては,厳重な経過観察と繰り返し検査を行う必要性が示唆された。
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