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――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――シンポジウム

検診における視・触診の意義(3)

乳癌検診における視・触診の意義

―視・触診の省略について―

伊藤 末喜

安藝 史典

伊藤外科乳腺クリニック


 高知県における乳癌集団検診は,視触診により1973年に開始した。2001年までに延907,148名(実人数156,721名)の検診を行った。発見乳癌は638名であり,早期率は56.9%であった。初回検診での発見は216名(早期率44.9%),繰返し検診での発見は422名(早期率63.0%)であった。受診率が30歳以上の対象婦人の15%に達した1985年頃から標準化死亡比が95から80前後に低下し,検診効果がみられた。
 検診を通じて自己検診法が普及しており,中間期癌198例の早期率は55.6%で,検診発見癌のそれと遜色なく良好であった。また,1982年から2001年までの間に治療した1,441例の原発性乳癌の37.1%に検診歴があり,その早期率は58.8%で,検診歴のないものの早期率43.6%との間に大差がみられた。
 視触診の精度は検診医の質によるのであるが,最近,熟練した医師の確保が困難となり,マンモグラフィ検診の可能性を追求した。原発性乳癌231例についてマンモグラフィ二方向撮影のダブルチェックを行ったところ,見落とし率は5.6%であった。普及した自己検診法をさらに徹底することにより,マンモ単独検診が可能なものと思われた。


Key words : 視触診検診,検診効果,自己検診法,マンモ単独検診

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