【目的】検診マンモグラフィ(MMG)では発見できない乳癌の特徴と,触診の役割を考える。
【対象と方法】癌研における1999〜2000年の入院手術症例のうち,他院生検後と両側(同時,異時)症例を除いた腫瘤触知乳癌987例中,スクリーニングMMG(一方向)では病変を指摘できない70例につき,年齢,触診径,組織型,発見動機を検討した。
【結果】MMG所見なし70例は腫瘤触知乳癌全体の7.1%に相当したが,50歳以上で3.7%(22/595)であるのに対し,49歳以下では12.2%(48/392)であった。70例中,30例(43%)は触診径2cmを超え,58例(83%)が浸潤癌であった。94%が不均一高濃度または高濃度の乳腺で,脂肪性は1例もなかった。患者の自己発見が24%,US発見が14%であった。
【考察】MMG単独では腫瘤触知乳癌が見逃される可能性があり,特に50歳未満で高率だった。必ずしも早期乳癌ではなくT2以上の浸潤癌が見逃される場合もあり,注意を要する。6割は患者発見であり,自己触診と精査施設受診の啓蒙がまず重要であるが,約4分の1が医師の触診で見つかっていることから,検診では視触診併用が望ましく,50歳未満ではその役割が大きいと考えられた。
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