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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 原  著

穿刺吸引細胞診から根治術に至る適切な期間に関する検討

―時間差によるリンパ節微小転移発現を指標として―

木下 智樹 1)

内田  賢 1)

野木 裕子 1)

塩谷 尚志 1)

川瀬 和美 1)

鳥海弥寿雄 1)

武山  浩 1)

吉田 和彦 1)

永田  徹 1)

山崎 洋次 1)

小峰 多雅 2)

東京慈恵会医科大学外科 1)
    同    病院病理部 2)


[目的]穿刺吸引細胞診(FNA)から根治術に至るまでの適正な期間推定を試みた。
[対象・方法]1989年〜1991年の当院における女性初治療乳癌のうちFNA陽性,通常の病理組織学的検索でリンパ節転移が認められなかった59例を対象とした。コントロールとして,同時期にFNAが施行されずに根治術が行われた30例を選択した。既存のリンパ節パラフィン包埋ブロックから新たにH&E,IHC染色を行い,リンパ節微小転移を検索した。転移ありをevent case,転移なしをcensored case,FNA〜手術の期間をtime to eventとし,Kaplan-Meier法による解析を実施した。最悪でもコントロール群の微小転移発現率を超えない期間を算出した。
[結果]微小転移ありは5例(コントロールでは1例)であった。FNA〜手術期間は各々13,17,20,26,30日で,コントロール群の微小転移発現率3.3%からcut off値0.97とすると,13日目で0.98(95%CI:1.0〜0.94),17日目で0.94(同1.0〜0.88)であった。
[結論]FNAから手術までの期間は概ね2週間を超えないことが望ましい。


Key words : 乳癌,リンパ節微小転移,穿刺吸引細胞診,Kaplan-Meier法

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