画像検査併用の乳癌検診が増加し,これに伴い超音波検査の施行数も増加してきている。現場では検査時間が制約される中においても,高い精度と検査の効率化が求められている。しかし,未だ超音波診断装置に対する規定や画質条件などに定まった基準はなく,使用する医療者側の判断に任せられているのが現状である。そこでこの解決策の一つとして当院で行っている工夫について紹介する。
当院では,検査目的に応じて,探触子(プローブ)操作や画像調整を使い分けている。スクリーニング検査においては,画質を多少犠牲にしてもスキャンスピードを確保し,たとえ腫瘤内部構造などの描出が多少不鮮明であっても,腫瘤像を見逃しなく指摘するために病変部分の境界像を強調した画質調整を行っている。特にこの中で,効果が高いと考えている項目は1)プローブの周波数の使い分け,2)ゲイン,3)ダイナミックレンジ,4)STC,5)フォーカス,6)AGC,の6項目であり,これらを中心とした画像調節の各パターンを装置に記憶させて使用している。今回はファントムを用いて各項目の画像評価を行い,併せて実際の症例についての効果も報告する。
現在,メーカー推奨の表在用プローブや装置はその種類が多く,性能にも各社ばらつきがある。したがって,今後超音波を乳癌検診に導入するためには,画像に関する標準化はもとより超音波装置に対しても共通した基準の設定が必要であると考えた。
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