日本乳腺甲状腺超音波診断会議(JABT)よりその国際委員会を通じて,ネパール王国カトマンズ市のTribhuvan University Teaching Hospital (TUTH)に体表臓器超音波診断機器を贈呈したことを契機に超音波診断指導にカトマンズ市を訪問し,ネパール王国の乳癌診療の現状を知ることができたので報告する。また,この機会に知り合ったネパール人留学生アシェマさんにインタビューを行い,一般のカトマンズ市民の乳癌に関する考えを聞くことができた。ネパール随一のTUTH においても乳癌はほとんど進行癌でしか発見されておらず,温存療法はほとんど行われていない現状であった。また,経済的理由で乳癌が発見されても患者が病院に来なくなることも問題であった。アシェマさんのインタビューにおいては,ネパールでは行政が行うような検診システムはまったく存在しないとのことであった。一般のネパール人の乳癌に対する知識がほとんど欠如しており,今後乳癌で死亡する人を減らすためには啓発活動を行っていかなければならないとのことであった。
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